最近ではあまり見かけなくなりましたが、かつては大阪の町場の名物として、屋根の上に木製や鉄材で作られた物干し台が多く見られました。洗濯物や布団干しとしてだけではなく、夏場には夕涼みの格好の場所でもありました。
洗濯物といえば、皆さまのお宅では洗濯機は何処に置かれているでしょうか。比較的新しいお家では定番、浴室横の脱衣場兼サニタリールームに洗面器と並んで置かれているのが普通のようです。しかし少し前までそれは決して普通ではなかったのです。
「サニタリールーム」という言葉さえ未だに定着していないですよね。
電気洗濯機が一般家庭に普及しだしたのは昭和の30年代以降でした。それまで洗濯というとタライに水を入れて屋外でするというのが普通でしたから、台所、トイレ、風呂場はあっても洗濯室という発想はなかったように思います。
それで洗濯機が初めてやってきた頃、私の実家では台所の流し台の横にそれを置きました。台所には既に水道がありましたし、排水のための溝もありましたから都合がよかったのです。その後、冷蔵庫がやってくると、洗濯機は台所から追い出されてしまいました。
こんな風に、家財が増えるにつれ、洗濯機の置き場所は、継子のように家の中を流離(さすら)うようになります。
今でも、古いお家では洗濯機の置き場は様々です。台所、風呂場の中、風呂場横、廊下の奥、玄関横、裏庭、ベランダ、物干し場、物置、屋外…。長いビニールホースを引っ張ったりして本当に涙ぐましい工夫をされています。
移動のネックになるのは給排水のことですね。「あそこに洗濯機を置きたいのだけれど、水道が無いし…」こんな時は、是非、経験豊かな『カメさんの水道屋』に声をかけてください。
→ 電話 06-6758-4798