修理のご依頼であるお宅に伺った折、トイレに画像のようなステッカーが貼ってあるのに気付きました。「男子も座って使ってね Please sit down to pee!」って書いてあります。つまり男子も座っておしっこをしてくださいというアピールです。

男子も座って小用をたすというのは、別に目新しいトレンドではなく、すでに十数年前から業界では話題に上がっていました。現にTOTOでは「男性の小用スタイル」として2004年と2009年の2度にわたってアンケートによる実態調査を行っています。それによりますと自宅の洋式(腰掛)便器では座って小用をたす男性は2004年の23.7%から2009年の33.4%へと大きく増えていることが浮き彫りにされています。TOTOホームページ https://jp.toto.com/tips/tidbit/toilet/019.htm 参照。参照。

調査内容の詳しいことはTOTOホームページを見ていただくとして、私が気になったのは、2018年の今日、その調査からすでに十年近く経っているわけですから、「その後の変化や如何に」ということです。おそらく数字はもっと大きくなっていると思われますが、残念ながら新しい調査はまだ行われていません。

しかし、この度冒頭にご紹介したステッカーを見たとき一つの感慨がありました。「男子も座って小用をたすというスタイルは確実に日本社会に定着してきたな」という感慨です。なぜなら、従来は、座って小をする男性でも「ウチでは座って、ヨソでは立って」というスタイルの使い分けがあり、男性が「オレは座って小用をたす」ということを積極的には公言することはなかったからです。

ところが、ここにきてそのようなステッカーを張り出すということはこの家のアルジが「オレは座って小用をたす」ということを公言したも同然となります。しかも来客の男性にもそれを求めるわけですから、それが失礼に当たらないかと躊躇するようなそんな観念は、そこでは完全に吹っ飛んでいます。もはやかつての常識が常識ではなくなったということでしょう。

ところでこの「男子も座って使ってね」っていうステッカーはAmazonでも売っているということで調べてみると「男性トイレマナーステッカー」という商品名です。Amazonが売り出しているのはそれが売れるからでしょう。変化はそこまで来ています。

時代は変わる。生活様式が変われば、風俗習慣も変わり、常識も変わるものなのですね。

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カテゴリー: 生活

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